海外旅行を計画する際、クレジットカード選びは重要なポイントの一つですよね。特に、Visa、Mastercard、JCBといった主要な国際ブランドにはそれぞれ特徴があり、渡航先によって使いやすさが異なります。この記事では、旅行好きの皆さんが賢くカードを選べるよう、Visa、Mastercard、JCBの3つのブランドについて、それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
Visa・Mastercard・JCBのブランド比較
まずは、それぞれのブランドがどのような特徴を持っているのか、表形式で比較してみましょう。
| ブランド | 世界での普及率 | 日本国内での普及率 | 海外での利用シーン | 日本国内での利用シーン | 主なメリット | 主なデメリット |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Visa | 非常に高い(約4割) | 高い | ほぼ全ての国・地域で利用可能。特にアメリカやアジア圏で強い。 | 非常に高い。ほとんどのお店で利用可能。 | 圧倒的な加盟店数。世界中どこでも安心して使える。キャンペーンも豊富。 | 特に目立ったデメリットはないが、JCB独自の特典は受けられない。 |
| Mastercard | 非常に高い(約3割) | 高い | Visaに次いで普及しており、ほぼ全ての国・地域で利用可能。ヨーロッパ圏で特に強い。 | 非常に高い。ほとんどのお店で利用可能。 | Visaと同等の加盟店数。旅行傷害保険や付帯サービスが充実しているカードが多い。 | Visaと同様、JCB独自の特典は受けられない。 |
| JCB | 低い(約1%未満) | 非常に高い | 日本国内での加盟店は多いが、海外では限られる。特にハワイやアジアの一部(台湾、韓国など)では利用できる場所が増えている。アメリカ本土では利用できる場所が少ない傾向。 | 非常に高い。国内のほとんどのお店で利用可能。 | 日本国内でのサービスが充実。空港ラウンジ無料特典や、海外での日本語サポートなど、日本人旅行者向けのサービスが手厚い。高級レストランやホテルでの優待も多い。 | 海外での加盟店数が少ない。特に欧米など、日本人があまり行かない地域では利用できない可能性が高い。 |
Visaの特徴と海外旅行での活用術
Visa: 世界No.1のシェアを誇る安心感
Visaは、世界で最も加盟店数が多い国際ブランドです。そのため、「とにかくどこでも使える」という安心感は何物にも代えがたいメリットと言えるでしょう。アメリカやアジア圏を中心に、ほぼ全ての国と地域で利用できるため、初めての海外旅行や、比較的メジャーな観光地を巡る際には、Visaブランドのクレジットカードを選んでおけば間違いありません。
Visaカードの大きな強みは、その普及率の高さゆえに、様々な種類のカードが発行されていることです。高還元率のポイントプログラムを持つカード、充実した旅行保険が付帯するカード、空港ラウンジが無料で利用できるカードなど、自分の旅行スタイルに合わせて最適な一枚を見つけやすいでしょう。また、Visaはキャンペーンも頻繁に実施しているため、お得に旅をするチャンスも多いのが特徴です。
Mastercardの特徴と海外旅行での活用術
Mastercard: Visaに匹敵する高い汎用性
MastercardもVisaに次ぐ世界的なシェアを誇る国際ブランドであり、Visaと同様に非常に幅広い国と地域で利用可能です。特にヨーロッパ圏での加盟店数はVisaを上回る場合もあり、こちらも海外旅行で頼りになる存在です。
Mastercardブランドのクレジットカードは、Visaと同様に多彩なカードが存在しますが、特に旅行傷害保険や、ショッピング保険などの付帯サービスが充実しているカードが多い傾向があります。また、Mastercard独自の優待プログラム「Mastercardコンシェルジュ」などを利用できるカードもあり、旅先でのトラブルや特別な体験をサポートしてくれることも。VisaとMastercardのどちらを選ぶかは、付帯する保険やサービス内容、あるいは年会費やポイント還元率などを比較して、ご自身のニーズに合ったカードを選ぶのがおすすめです。
JCBの特徴と海外旅行での活用術
JCB: 日本人旅行者に嬉しい特典が満載
JCBは、日本の企業が発行する国際ブランドであり、日本国内での加盟店数はVisaやMastercardとほぼ同等かそれ以上です。しかし、世界的な加盟店数で見ると、VisaやMastercardには及びません。特にアメリカ本土などでは、JCBが利用できない店舗も少なくありません。
では、なぜJCBブランドのクレジットカードが日本人旅行者におすすめされるのでしょうか?それは、日本人旅行者向けのきめ細やかなサービスが充実しているからです。例えば、海外での日本語サポートデスク、緊急時のカード再発行サービス、そして「JCBトラベル」などを通じた旅行予約割引や、現地の人気レストランやショップでの優待特典など、日本人が海外で安心して、そしてお得に旅をするためのサポートが手厚いのが特徴です。
特に、ハワイやアジアの一部(台湾、韓国など)ではJCBの加盟店が増えており、これらの地域への旅行であれば、JCBカードも十分に活躍できる場面があります。また、国内での利用シーンが多い方や、日本国内での旅行先で特典を受けたい方にもJCBはおすすめです。
どのブランドを選ぶべき?旅行先別のおすすめ
ここまで各ブランドの特徴を見てきましたが、結局どのブランドを選べば良いのでしょうか?それは、あなたの主な渡航先によって大きく変わってきます。
- アメリカ、アジア圏への旅行が多い方: VisaまたはMastercardがおすすめです。特にVisaは世界的なシェアが高く、まず困ることはないでしょう。
- ヨーロッパ圏への旅行が多い方: VisaまたはMastercardがおすすめです。Mastercardもヨーロッパでの加盟店数が多いため、こちらも有力な選択肢です。
- ハワイ、台湾、韓国など、JCBの加盟店が多いアジア地域への旅行が多い方: JCBも選択肢に入ります。ただし、念のためVisaかMastercardのカードも併せて持っておくと安心です。
- 国内旅行がメインで、たまに海外へ行く方: 国内での利用シーンや、国内での特典を重視するならJCBも良いでしょう。ただし、海外での利用を考えると、VisaかMastercardも一枚持っておくと便利です。
結論として、海外旅行ではVisaかMastercardのどちらか、あるいは両方を持っておくのが最も安心でおすすめです。 さらに、国内での利用や、日本人向けの特典を重視するならJCBも魅力的な選択肢となります。可能であれば、複数のブランドのカードを、旅行先や利用目的に応じて使い分けるのが賢い方法と言えるでしょう。
クレジットカードは、旅の安全と快適さを支える重要なツールです。ご自身の旅行スタイルに合ったブランドのクレジットカードを選んで、素敵な旅を計画してください。
